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知覚過敏の予防、まず何から?原因を知って正しくセルフケア|新宿・西新宿の歯医者|新宿オークタワー歯科クリニック

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知覚過敏の予防、まず何から?原因を知って正しくセルフケア

知覚過敏の予防、まず何から?原因を知って正しくセルフケア新宿オークタワー歯科クリニックです。

冷たい飲み物やかき氷、温かいお茶などが歯にしみた経験はありますでしょうか。多くの人が経験する「キーン」とした不快な痛みは、知覚過敏が原因かもしれません。食事のたびにしみる痛みを感じると、好きな食べ物を我慢してしまったり、おいしく食事ができなかったりして、毎日の生活の質が低下してしまいます。しかし、知覚過敏は適切な知識とケアで予防・改善が期待できる症状です。

この記事では、知覚過敏がなぜ起こるのかという基本的なメカニズムから、日常生活で実践できる具体的な予防法、そして症状を改善するためのセルフケア方法までを網羅的に解説していきます。さらに、ご自身でのケアだけでは症状が改善しない場合に頼れる、歯科医院での治療法にも触れています。知覚過敏の痛みに悩む皆様が、自分に合った対処法を見つけ、しみる痛みから解放されるための第一歩を踏み出せるよう、分かりやすく丁寧にお伝えします。

もしかして知覚過敏?歯がしみる症状をチェック

冷たい飲み物を口にした瞬間、歯の奥からキーンと響く痛みを感じたり、アイスクリームを食べるのをためらったりした経験はありませんか?もしかしたらそれは「知覚過敏」かもしれません。知覚過敏は、多くの人が経験する歯の不快な症状の一つです。

ご自身の症状が知覚過敏かどうか、簡単にチェックしてみましょう。まず、冷たい水や飲み物、アイスクリームを食べたときに歯がしみるように痛みを感じるか確認してください。次に、歯ブラシの毛先が歯に触れただけでピリッとした刺激を感じる、あるいは甘いものを食べたときや冷たい風が当たったときに歯がしみる、といった症状も知覚過敏の典型的なサインです。

知覚過敏による歯の痛みには、「一過性」という特徴があります。これは、刺激がなくなるとすぐに痛みが引くというものです。たとえば、冷たいものを口から出した途端に痛みが消える場合、知覚過敏である可能性が高いと言えます。これに対し、虫歯の痛みは刺激がなくなってもズキズキとした痛みが続いたり、何もしなくても痛むことがあります。この違いが、知覚過敏と虫歯を見分ける一つの目安となります。

ご自身の症状を知ることは大切ですが、自己判断だけで済ませるのは危険です。歯がしみる症状の背景には、知覚過敏だけでなく虫歯や歯周病など、他の病気が隠れている可能性も十分に考えられます。正確な診断と適切な治療のためにも、気になる症状があれば必ず歯科医院を受診してください。

そもそも知覚過敏とは?痛みが起こるメカニズム

冷たいものや熱いものが歯にしみる「知覚過敏」は、なぜ起こるのでしょうか。その痛みのメカニズムを理解するためには、まず歯の基本的な構造を知ることが大切です。私たちの歯は、外側から順に、エナメル質、象牙質、歯髄(しずい)という三つの層で構成されています。

まず、歯の一番外側を覆っているのが「エナメル質」です。エナメル質は人体で最も硬い組織であり、外部からの刺激から歯を守るバリアのような役割を果たしています。このエナメル質の内側にあるのが「象牙質」です。象牙質はエナメル質よりも柔らかく、内部には「象牙細管(ぞうげさいかん)」と呼ばれる無数のごく小さな管が通っています。この象牙細管は歯の中心部にある「歯髄」、いわゆる歯の神経へとつながっています。

通常、エナメル質が健全であれば、外部からの刺激は象牙質や歯髄に直接届くことはありません。しかし、何らかの原因でエナメル質が削れてしまったり、歯ぐきが下がって象牙質が露出してしまったりすると、状況は一変します。露出した象牙質から象牙細管を通じて、冷たいもの、熱いもの、甘いもの、風といった外部からの刺激が直接歯髄の神経に伝わってしまうのです。

この刺激が神経に到達することで、「しみる」「痛い」といった知覚過敏特有の症状として感じられます。つまり、知覚過敏の痛みは、歯の内部の象牙質が外部にさらされてしまうことによって引き起こされるメカニズムであると言えます。

なぜ歯がしみるの?知覚過敏を引き起こす主な原因

歯がしみる不快な知覚過敏は、さまざまな原因によって歯の表面が傷つき、内部の象牙質(ぞうげしつ)が露出することで起こります。象牙質が露出すると、冷たいものや熱いもの、歯ブラシの刺激などが直接歯の神経に伝わり、「しみる」という痛みを感じてしまうのです。知覚過敏の原因は一つだけとは限りません。普段の生活習慣の中に、知覚過敏を引き起こす要因が隠れていることもあります。ここでは、知覚過敏につながる主な原因をいくつかご紹介しますので、ご自身の生活習慣を振り返りながら、当てはまるものがないか確認してみてください。

歯ぐきが下がって歯の根が露出している(歯周病など)

知覚過敏の代表的な原因の一つに「歯ぐきの後退(歯肉退縮)」があります。歯ぐきは本来、歯の根元をしっかりと覆い保護していますが、歯周病が進行すると歯ぐきが炎症を起こし、やがて下がっていってしまいます。すると、それまで歯ぐきに隠れていた歯の根(歯根)が露出し、知覚過敏の症状が現れることがあります。

歯根の表面は「セメント質」という、エナメル質よりも柔らかい組織で覆われています。このセメント質が失われると、すぐに象牙質が露出してしまい、より刺激に敏感になってしまいます。歯周病以外にも、加齢によって歯ぐきが自然と下がることがありますし、不適切な歯磨き、例えば歯ブラシを強く当てすぎたり、硬い歯ブラシを使い続けたりすることも、歯ぐきを傷つけ後退させる原因となることがあります。歯周病は知覚過敏だけでなく、歯を失う大きな原因にもなりますので、日頃からの予防がとても大切です。

歯の表面(エナメル質)がすり減っている

歯の表面を覆っている「エナメル質」は、体の中で最も硬い組織であり、歯の内部にある象牙質や神経を外部の刺激から守る大切なバリアの役割を果たしています。このエナメル質が何らかの原因ですり減ってしまうと、その下にある象牙質が露出し、知覚過敏が起こりやすくなります。

一度失われたエナメル質は再生することはありませんので、日々のケアで守っていくことが非常に重要です。この後で詳しくご説明しますが、「間違った歯磨き方法」や「歯ぎしり・食いしばり」といった習慣が、エナメル質をすり減らす大きな原因となります。ご自身の歯を守るために、ぜひ読み進めてみてください。

間違った歯磨き方法(オーバーブラッシング)

毎日の歯磨きは口腔ケアの基本ですが、もし「力を入れてゴシゴシ磨けば磨くほど、歯がきれいになる」と考えているとしたら、それは知覚過敏を引き起こす原因になっているかもしれません。このように、強い力で磨きすぎることを「オーバーブラッシング」と呼びます。

オーバーブラッシングは、歯の表面のエナメル質を削り取ってしまったり、歯ぐきを傷つけて後退させてしまったりする原因となります。特に、硬すぎる歯ブラシの使用、研磨剤が多く含まれる歯磨き粉の過度な使用、そして歯に対して横方向に強い力でゴシゴシと磨く「横磨き」は、歯や歯ぐけに大きな負担をかけます。結果として、象牙質が露出し、冷たいものなどがしみる知覚過敏の症状が現れてしまうのです。正しい歯磨き方法を身につけることは、知覚過敏予防の第一歩となります。

歯ぎしりや食いしばりによる負担

夜寝ている間の「歯ぎしり」や、日中の集中している時に無意識のうちにしてしまう「食いしばり」(これらを総称して「ブラキシズム」と呼びます)も、知覚過敏の大きな原因となることがあります。歯ぎしりや食いしばりでは、自分の体重の何倍もの非常に強い力が歯にかかると言われています。この過度な力が歯にかかり続けると、歯の表面を覆うエナメル質に目に見えないほどの小さなひび割れ(マイクロクラック)が生じたり、歯ぐきの境目あたりにあるエナメル質が剥がれるように欠けてしまったり(アブフラクション)、あるいは歯全体が徐々にすり減ってしまったりすることがあります。

このようにしてエナメル質が損傷したり失われたりすると、内部の象牙質が露出し、外部からの刺激が直接神経に伝わりやすくなるため、知覚過敏の症状を引き起こしやすくなります。朝起きた時に顎の周りがだるい、歯が痛い、頭痛がするといった自覚症状がある場合は、歯ぎしりや食いしばりをしている可能性が高いです。心当たりのある方は、ご自身の歯の状態を一度チェックしてみることをおすすめします。

酸の多い飲食物による「酸蝕症」

近年、知覚過敏の原因として注目されているのが「酸蝕症(さんしょくしょう)」です。これは、虫歯菌が作り出す酸ではなく、食べ物や飲み物に含まれる「酸」そのものによって、歯の表面のエナメル質が溶かされてしまう状態を指します。健康に良いとされている食品の中にも、実は酸性の強いものが多く、意識せずに摂取し続けることで歯にダメージを与えていることがあります。

例えば、レモンやオレンジなどの柑橘系の果物、炭酸飲料、スポーツドリンク、お酢を使ったドレッシングやピクルス、ワインなどが挙げられます。これらの酸性の飲食物を頻繁に摂取したり、長時間口の中に含んだりする習慣(だらだら飲み・食べ)は、エナメル質が溶けるリスクを高めてしまいます。エナメル質が溶けて薄くなると、その下にある象牙質が露出し、知覚過敏の症状が起こりやすくなります。日々の食生活を見直すことも、知覚過敏の予防には欠かせません。

歯科治療やホワイトニングによる一時的な症状

歯科医院で受けた治療後に、一時的に歯がしみるようになることもあります。これは治療によって神経が一時的に過敏になったり、歯に刺激が加わったりすることによって起こる知覚過敏で、通常は時間の経過とともに自然に落ち着くことが多いです。

例えば、虫歯治療で歯を削った後や、詰め物・被せ物を入れた直後、歯石を取り除くスケーリング(歯石除去)の後などに、冷たいものがしみることがあります。また、歯を白くするホワイトニングの治療中や直後にも、使用する薬剤の作用によって一時的に歯がしみる症状が出ることがあります。

これらの症状は、通常数日から数週間で徐々に治まっていくことがほとんどです。しかし、痛みが非常に強い場合や、症状が長く続く場合は、我慢せずに治療を受けた歯科医院に相談することが大切です。歯科医師が適切な処置やアドバイスをしてくれますので、ご安心ください。

今日からできる!知覚過敏の予防とセルフケア方法

これまで、歯がしみる不快な知覚過敏がなぜ起こるのか、そのメカニズムと主な原因について詳しく見てきました。ここからは、これらの原因を踏まえ、ご自身で今日から実践できる具体的な予防法とセルフケアについて解説していきます。知覚過敏は、原因に合わせた正しいセルフケアを実践することで、症状の予防や改善が十分に期待できます。毎日のちょっとした心がけが、しみる痛みから解放される第一歩となるでしょう。このセクションでは、「正しい歯磨き」や「適切なアイテム選び」、「食生活の工夫」、そして「生活習慣の改善」という4つの観点から、誰でも無理なく始められる実践的な方法をご紹介します。

【基本のケア】正しい歯磨き方法を身につける

セルフケアの基本中の基本であり、知覚過敏の予防と改善に最も大きな影響を与えるのが「正しい歯磨き」です。これまで知覚過敏の原因として、力を入れすぎた「オーバーブラッシング」によるエナメル質の摩耗や歯ぐきの後退を解説しましたが、ここからはその逆を実践していきます。正しい歯磨きには、「力を入れすぎない」「歯ブラシを正しく当てる」「細かく動かす」という3つの重要なポイントがあります。特に、歯と歯ぐきの境目に45度の角度で歯ブラシを当て、軽い力で小刻みに振動させるように磨く「バス法」や、歯ブラシの毛先を歯面に直角に当てて小刻みに動かす「スクラビング法」といった磨き方を意識すると良いでしょう。これらの方法を実践することで、歯や歯ぐきに負担をかけることなく、効果的にプラークを除去し、知覚過敏のリスクを減らすことができます。

歯ブラシは「やわらかめ」を選び、優しい力で磨く

知覚過敏のケアにおいて、歯ブラシの選び方と力の入れ具合は非常に重要です。まず、歯ブラシの硬さは「やわらかめ」、または「ふつう」を選ぶようにしてください。硬すぎる歯ブラシは、エナメル質や歯ぐきを傷つける原因になります。ヘッドは小さめのものを選ぶと、奥歯や歯の裏側など、細かい部分にも毛先が届きやすく、効率よく汚れを落とすことができます。歯磨きの際の力の入れすぎを防ぐためには、歯ブラシを鉛筆のように持つ「ペングリップ」という持ち方を試してみてください。これにより、自然と余分な力が入りにくくなります。力の目安としては、「歯ブラシの毛先が広がらない程度の軽い力」を意識しましょう。具体的には150g〜200g程度が適切とされています。これは、歯ブラシを当てたときに毛先がわずかにしなる程度の強さです。優しく丁寧に磨くことで、歯と歯ぐきへの負担を最小限に抑え、知覚過敏の悪化を防ぐことにつながります。

【アイテム選び】知覚過敏用の歯磨き粉を活用する

日々の歯磨きに知覚過敏用の歯磨き粉を取り入れることは、症状の緩和に非常に効果的です。市販されている知覚過敏用歯磨き粉には、歯がしみるのを防ぐための特別な成分が配合されており、これらを活用することでセルフケアの効果を大きく高めることができます。歯磨き粉を選ぶだけでなく、その効果を最大限に引き出す正しい使い方も知っておきましょう。一般的な歯磨き粉とは異なり、ブラッシング後、少量の水で1回だけ軽くうがいをするか、うがいをせずに歯磨き粉の成分を歯に留めるようにすると良いとされています。これは、有効成分が歯の表面や象牙細管に浸透し、長く作用するための工夫です。毎日の習慣に少しの工夫を加えるだけで、しみる症状の軽減を実感できるかもしれません。

歯磨き粉の有効成分(硝酸カリウムなど)をチェック

知覚過敏用歯磨き粉を選ぶ際には、パッケージに記載されている「有効成分」に注目することが大切です。知覚過敏の症状緩和に効果が期待できる代表的な成分としては、「硝酸カリウム」と「乳酸アルミニウム」が挙げられます。硝酸カリウムは、歯の神経の周りにバリアを作り、外部からの刺激が神経に伝わるのをブロックすることで、しみる痛みを和らげます。一方、乳酸アルミニウムは、露出した象牙細管の開口部を物理的に封鎖することで、刺激の侵入を防ぎます。これらの成分が配合されている製品を選ぶと良いでしょう。また、歯質を強化し、虫歯予防にも効果的な「高濃度フッ素(1450ppm)」が配合されている歯磨き粉も有効です。フッ素には、歯の再石灰化を促進し、エナメル質を強化する働きがあります。ご自身の症状や目的に合わせて、これらの有効成分をチェックしながら最適な歯磨き粉を選んでみてください。

【食生活の見直し】歯への刺激を減らす工夫

知覚過敏の原因の一つである「酸蝕症」を防ぐためには、食生活の見直しも欠かせません。酸性の強い飲食物はエナメル質を溶かし、象牙質を露出させるリスクを高めますが、完全に避けることは難しいかもしれません。そこで、忙しい日常でも無理なく実践できる具体的な工夫を取り入れることをおすすめします。酸性の強い飲食物を摂取する際は、ダラダラと時間をかけて食べたり飲んだりするのを避け、短時間で済ませるようにしましょう。摂取後は、すぐに歯磨きをするのではなく、まずは水で口をすすぐか、お茶などを飲むことで口の中の酸を洗い流すのが効果的です。また、ストローを使って飲み物が直接歯に触れる時間を減らすのも良い方法です。食事の際には、唾液の分泌を促すようによく噛むことも意識してみてください。唾液には酸を中和し、歯の再石灰化を助ける働きがあるため、知覚過敏の予防に役立ちます。

酸性の強い飲食物の摂取を控える・工夫する

酸蝕症のリスクを管理するためには、日頃摂取する飲食物と、その摂取方法に意識を向けることが重要です。酸性の強い飲食物には、炭酸飲料、スポーツドリンク、100%果汁ジュース、柑橘系の果物(レモン、オレンジなど)、お酢を使ったドレッシング、ワインなどが挙げられます。これらを完全に断つ必要はありませんが、摂取の頻度や量を減らすことを心がけましょう。もし摂取する場合は、前述したようにストローを利用したり、食後は水で口をすすいだりすることが有効です。また、食後すぐに歯磨きをするのは、酸で柔らかくなったエナメル質を削ってしまう可能性があるため、30分ほど時間をおいてから磨くのが理想的です。このように、少しの工夫で歯へのダメージを最小限に抑えながら、好きなものを楽しむことができます。

【習慣の改善】歯ぎしり・食いしばり対策

歯ぎしりや食いしばり(ブラキシズム)は、無意識のうちに行われることが多く、歯に過度な負担をかけて知覚過敏の原因となることがあります。もし日中の食いしばりの自覚がある場合は、意識的に上下の歯を離す習慣をつける「TCH(Tooth Contacting Habit)の是正」というセルフコントロール法を試してみてください。「歯を離す」「リラックス」などと書いた付箋をパソコンやデスクに貼って目につくようにすることで、意識的に歯の接触を避けることができます。しかし、睡眠中の歯ぎしりはご自身でコントロールすることが非常に難しいものです。このような場合には、歯科医院で製作する「ナイトガード」というオーダーメイドのマウスピースが最も有効な対策となります。ナイトガードは、就寝中に装着することで歯や顎にかかる過剰な力を分散・軽減し、歯のすり減りや破折、そして知覚過敏の悪化を防ぎます。自覚症状がある方や、歯ぎしりを指摘されたことがある方は、一度歯科医院に相談してみることをおすすめします。

セルフケアで改善しない?歯科医院での治療も検討しよう

これまでご紹介したセルフケアを続けても、なかなか歯がしみる症状が改善しない、あるいは痛みが強くなってきたと感じたら、無理に自己判断を続けず、ぜひ歯科医院での診察を検討してみてください。知覚過敏の症状の裏には、実は虫歯や歯周病といった他の病気が隠れている可能性もあります。ご自身で原因を特定するのは非常に難しいため、専門家である歯科医師に診てもらうことが、適切な診断と治療への第一歩となります。

「歯医者さんは痛いから怖い」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。現在の知覚過敏の治療法は多岐にわたり、痛みを最小限に抑えながら進められる方法が豊富にあります。痛みの原因を特定し、ご自身に合った治療を受けることで、不快な「しみる痛み」から解放される道が開けます。この後では、知覚過敏と虫歯の違いや、歯科医院で受けられる具体的な治療法について詳しく解説していきます。

知覚過敏と虫歯の違いは?自己判断せず受診がおすすめ

歯がしみる症状が出たとき、「これは知覚過敏なのだろうか、それとも虫歯なのだろうか」と迷う方は少なくありません。知覚過敏と虫歯は、どちらも歯の痛みを引き起こす点では共通していますが、その痛みの性質には明確な違いがあります。知覚過敏の痛みは、冷たいものや熱いもの、甘いもの、歯ブラシの刺激などが加わったときに「キーン」と一時的にしみるのが特徴で、刺激がなくなるとすぐに痛みが治まります。

一方、虫歯が進行した場合の痛みは「ズキズキ」とした持続性のある痛みであることが多く、何もしなくても痛みを感じたり、夜間に痛みが強まったりすることもあります。また、冷たいものがしみる症状から始まり、進行すると温かいものがしみるようになるのも虫歯の特徴です。しかし、初期の虫歯では知覚過敏と非常に似た症状を示すことがあり、専門家でなければ正確に見分けるのは困難です。そのため、「歯がしみる」と感じたら、まずは自己判断せずに歯科医院を受診し、歯科医師に原因を特定してもらうことが、最も確実で安心できる方法と言えるでしょう。

歯科医院で受けられる主な知覚過敏の治療法

歯科医院では、知覚過敏の原因や症状の程度に応じて、様々な治療法が提案されます。一般的には、比較的簡単な処置から始め、それで改善しない場合に、より専門的な治療へと段階的に進めていくことが多いです。歯科医師が歯の状態を詳しく診査し、レントゲンなどを活用しながら、患者さん一人ひとりに最適な治療計画を立てていきますのでご安心ください。ここからは、歯科医院で受けられる主な知覚過敏の治療法について簡潔にご紹介します。

薬を塗って刺激をブロックする

歯科医院で行われる知覚過敏の治療の中でも、最も基本的な方法の一つが「薬剤塗布」です。これは、知覚過敏で歯がしみる原因となっている露出した象牙質の表面に、専用の薬剤を塗布する治療法です。この薬剤には、象牙細管という神経につながる小さな穴の入り口を塞いだり、歯の神経の興奮を鎮めたりする成分が含まれています。これにより、外部からの刺激が神経に伝わりにくくなり、しみる痛みを効果的にブロックすることができます。

薬剤塗布の治療は、短時間で済み、痛みもほとんどないため、手軽に受けられる第一選択肢として広く行われています。多くの場合、保険適用で治療を受けられますので、費用面でのご心配も少ないでしょう。一度の塗布で効果が出ない場合は、数回繰り返して塗布することもあります。

樹脂で象牙質をコーティングする

薬剤塗布だけでは効果が十分でなかった場合や、歯の根元部分に深い溝やくぼみ(くさび状欠損)がある場合には、露出した象牙質を歯科用の樹脂で物理的に覆う「コーティング」という治療が行われます。この治療では、虫歯治療にも用いられる「コンポジットレジン」という白いプラスチック素材を使って、しみる部分を丁寧に覆い固めます。

樹脂でコーティングすることにより、外部からの冷たい刺激や歯ブラシの摩擦などが象牙質に直接伝わるのを完全にシャットアウトできるため、非常に高い知覚過敏抑制効果が期待できます。また、コンポジットレジンはご自身の歯の色に合わせて選べるため、見た目にも自然で、審美性にも優れている点が特徴です。この治療も保険適用で受けることができます。

マウスピース(ナイトガード)の作製

もし知覚過敏の原因が歯ぎしりや食いしばり(ブラキシズム)にあると診断された場合は、根本的な原因にアプローチするために「ナイトガード」というマウスピースの作製が有効な治療法となります。ナイトガードは、患者さん一人ひとりの歯型に合わせて、歯科医院でオーダーメイドで作製する専用のマウスピースです。

これを就寝中に装着することで、無意識のうちにかかる歯ぎしりや食いしばりの強い力から歯を守ることができます。歯への過度な負担が軽減されることで、エナメル質のすり減りやひび割れ、歯の根元の欠損を防ぎ、知覚過敏の症状の悪化を効果的に抑制します。ナイトガードの作製も保険適用となる場合が多く、費用面も比較的抑えられます。顎関節症の予防や緩和にもつながるため、歯ぎしりや食いしばりの自覚がある方には特におすすめです。

定期的な歯科検診で予防効果を高める

知覚過敏は一度治療を受けて症状が改善しても、原因となる生活習慣が続いていると再発してしまう可能性があります。そのため、その場しのぎの治療で終わらせるのではなく、長期的な視点での予防と管理がとても重要です。そのカギを握るのが、定期的な歯科検診です。

歯科医院で定期検診を受けることで、ご自身では気づきにくい歯や歯ぐきのわずかな変化を、プロの目で早期に発見できます。例えば、歯ぐきの後退の兆候やエナメル質の小さな摩耗など、知覚過敏につながるサインをいち早く見つけ、初期段階で適切な対策を講じることが可能です。また、歯科衛生士による専門的なクリーニング(PMTC)やフッ素塗布を定期的に受けることで、知覚過敏だけでなく、虫歯や歯周病といった他の口腔トラブルの強力な予防にもつながります。定期的なケアは、将来的に大がかりな治療が必要になるリスクを減らし、お口全体の健康を長く保つための投資と言えるでしょう。

まとめ:正しい予防とセルフケアで、しみる痛みから解放されよう

ここまで、知覚過敏の原因からご自宅でできるセルフケア、そして歯科医院での治療法まで、幅広く解説してきました。冷たいものや甘いものがしみる知覚過敏の症状は、日常生活で経験する不快な症状の一つですが、その原因は多岐にわたることをご理解いただけたでしょうか。ご自身の症状の原因がどこにあるのかを正しく知ることが、適切なケアを始める上での第一歩となります。

そして、知覚過敏の症状を和らげ、快適な毎日を取り戻すためには、毎日のセルフケアが非常に重要です。「力を入れすぎない正しい歯磨き」を身につけ、「知覚過敏用歯磨き粉」を効果的に活用し、さらに「酸性の飲食物との上手な付き合い方」や「歯ぎしり・食いしばりへの意識的な対策」など、食生活や生活習慣を見直すことが大切です。

もし、これらのセルフケアを続けても症状が改善しない場合や、痛みがひどくなるようでしたら、決して我慢せず、早めに信頼できる歯科医院を受診してください。知覚過敏の裏には虫歯などの別の原因が隠れている可能性もありますし、専門家である歯科医師であれば、あなたの症状に合わせた最適な治療法を提案してくれます。歯の痛みから解放され、食事や会話を心から楽しめる快適な毎日を取り戻すために、今日からできることからぜひ始めてみましょう。

 

少しでも参考になれば幸いです。
自身の歯についてお悩みの方はお気軽にご相談ください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

 

監修者

小野瀬 弘記 | Onose Hiroki

東京歯科大学卒業後、千代田区の帝国ホテルインペリアルタワー内名執歯科・新有楽町ビル歯科に入職。
その後、小野瀬歯科医院を引き継ぎ、新宿オークタワー歯科クリニック開院し現在に至ります。
また、毎月医療情報を提供する歯科新聞を発行しています。

【所属】
日本放射線学会 歯科エックス線優良医
JAID 常務理事
P.G.Iクラブ会員
日本歯科放射線学会 歯科エックス線優良医
日本口腔インプラント学会 会員
日本歯周病学会 会員
ICOI(国際インプラント学会)アジアエリア役員 認定医、指導医(ディプロマ)
インディアナ大学 客員教授
IMS社VividWhiteホワイトニング 認定医
日本大学大学院歯学研究科口腔生理学 在籍

【略歴】
東京歯科大学 卒業
・帝国ホテルインペリアルタワー内名執歯科
・新有楽町ビル歯科
小野瀬歯科医院 継承
新宿オークタワー歯科クリニック 開院

 

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