新宿オークタワー歯科クリニックです。
歯並びの悩み、放置していませんか?将来後悔しないために知っておくべきこと
多くの人が抱える歯並びの悩みは、単なる見た目の問題だけではないことをご存じでしょうか。鏡を見るたびに気になったり、人前で思い切り笑えなかったりといったコンプレックスは、日常生活に少なからず影響を与えています。しかし、歯並びの問題を放置することは、実は口元の印象だけでなく、将来の健康にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。
このコラムでは、歯並びを放置することで生じうるさまざまなリスクについて、専門的な知見に基づいて詳しく解説していきます。虫歯や歯周病といった口腔内の問題から、頭痛や肩こり、消化不良といった全身の不調、さらには精神的なストレスに至るまで、その影響は多岐にわたります。
読み進めていただくことで、ご自身の歯並びの問題が引き起こす潜在的なリスクを深く理解できるでしょう。そして、それらの問題を解決することで得られる、見た目の自信と健康的な未来についてもお伝えします。「今」の選択が「将来」の自分を大きく左右する。後悔しないために、ぜひ最後までご覧ください。
歯並びを放置することで起こりうる7つのリスク
歯並びの乱れは、単に見た目の問題やコンプレックスに留まらず、私たちの全身の健康にまで影響を及ぼす可能性があります。もしかしたら、「自分には関係ない」と思っているその歯並びが、実は将来の病気のリスクを高めているかもしれません。ここでは、歯並びを放置することで起こりうる7つの具体的なリスクについて詳しく見ていきましょう。
リスク1:虫歯や歯周病になりやすくなる
歯並びが悪いと、歯が重なり合っていたり、デコボコしていたりする部分が多くなります。このような場所は、歯ブラシの毛先が届きにくく、食べかすや歯垢(プラーク)が非常に溜まりやすい状態です。毎日丁寧に歯磨きをしていても、どうしても磨き残しが出てしまい、汚れが蓄積してしまいます。
溜まった歯垢の中では虫歯菌や歯周病菌が繁殖し、虫歯や歯肉炎を引き起こします。特に歯肉炎は、放置すると歯を支える骨が溶けてしまう歯周病へと進行し、最悪の場合、健康な歯を失ってしまうことにもつながりかねません。歯並びの悪さが、このように口の中の病気を招きやすい環境を作ってしまうのです。
リスク2:口臭がきつくなる原因に
歯並びが悪いことによって磨き残された歯垢や、それが石灰化して硬くなった歯石は、口臭の大きな原因となります。これらの汚れの中で口臭菌が増殖し、不快な臭いを発するガスを発生させるためです。特に、歯周病が進行すると、特有の強い口臭(歯周病臭)が生じることが多く、これは周囲にも気づかれやすい不快な臭いです。
口臭は、ご自身ではなかなか気づきにくいものでもありますが、人とのコミュニケーションにおいて第一印象を大きく左右する要因の一つです。歯並びの悪さが口臭の原因となり、知らないうちに人間関係に悪影響を与えている可能性も考えられます。
リスク3:全身の健康に影響が及ぶ可能性(頭痛・肩こり・消化不良)
噛み合わせの悪さは、口の中だけの問題に留まらず、全身の健康にも様々な影響を及ぼすことがあります。まず、食べ物を十分に噛み砕くことができないと、胃腸に大きな負担がかかり、消化不良を引き起こす可能性があります。本来、口の中でしっかり細かくなった食べ物が胃に送られることで、消化酵素の働きもスムーズになりますが、噛み合わせが悪いとこの最初の工程がうまくいきません。
また、噛み合わせのズレは、顎周りの筋肉に不自然な緊張を生じさせます。この緊張は、顎から首、さらには肩へと伝わり、慢性的な頭痛や肩こりの原因となることがあります。体のバランスは連動しているため、噛み合わせの悪さが、一見すると関係なさそうな体の不調につながるケースは少なくありません。
リスク4:顎関節症を引き起こすことも
悪い歯並びは、顎の関節にも大きな負担をかけ、顎関節症のリスクを高める可能性があります。噛み合わせのバランスが崩れていると、食事や会話のたびに顎の関節やその周辺の筋肉に過度な力が集中してしまいます。この無理な力が繰り返し加わることで、顎関節に炎症が起きたり、関節を動かすためのクッションである関節円板がずれたりすることがあります。
その結果、「口を開けると顎が痛む」「顎を動かすとカクカク音が鳴る」「口が大きく開けられない」といった顎関節症特有の症状が現れることがあります。顎関節症が悪化すると、食事や会話といった日常生活にまで支障をきたし、QOL(生活の質)を著しく低下させてしまう恐れがあるのです。
リスク5:見た目のコンプレックスや精神的なストレスにつながる
歯並びの悪さは、多くの方が抱える見た目のコンプレックスの大きな原因の一つです。人前で話すときや食事の際に無意識に口元を隠してしまったり、思いっきり笑えなかったり、集合写真の時に口元に手を添えてしまったりといった経験はありませんか。こうした行動は、歯並びへの劣等感が引き起こす心理的な反応です。
このような経験が積み重なることで、自己肯定感が低下し、人とのコミュニケーションに消極的になってしまう悪循環に陥ることもあります。特に、仕事やプライベートで人と接する機会が多い方にとっては、自信を持って笑顔を見せられないことが、人間関係やキャリア形成において少なからず影響を与える可能性があります。
リスク6:発音・滑舌が悪くなる
歯並びは、発音の明瞭さ、つまり滑舌にも大きく影響します。特に、歯と歯の間に隙間がある「空隙歯列(すきっ歯)」や、上下の前歯が噛み合わない「開咬」などの場合、会話中に空気が漏れてしまい、特定の音を発音しにくくなることがあります。例えば、「サ行」や「タ行」などが不明瞭になりやすい傾向があります。
営業職の方や、セミナー講師、サービス業など、人と話す機会が多い職業に就いている方にとって、滑舌の悪さはコミュニケーションの質を左右する重要な問題です。聞き返されたり、自分の意図が正確に伝わらなかったりすることで、仕事の効率や人間関係に悪影響を及ぼす可能性も考えられます。
リスク7:歯の寿命を縮める恐れがある
長期的な視点で見ると、悪い歯並びは歯そのものの寿命を縮めてしまう恐れがあります。噛み合わせが整っていないと、特定の歯にだけ過剰な力がかかりやすくなります。これにより、歯が異常にすり減ってしまったり、歯の根元にダメージが蓄積してしまったりするリスクが高まります。このような負担は、健康な歯を傷め、将来的なトラブルの原因となり得ます。
さらに、前述したように虫歯や歯周病になりやすいというリスクも加わるため、結果として健康な歯を早期に失ってしまうことにつながりかねません。早期に歯を失うと、将来的に入れ歯やインプラントといった治療に頼らざるを得なくなる可能性もあります。ご自身の歯を長く健康に保つためにも、早期に歯並びの問題に対処することが非常に重要です。
あなたはどのタイプ?放置するとリスクのある歯並びの例
これまで歯並びが悪いことによるさまざまなリスクについてお話ししてきましたが、ご自身の歯並びが具体的にどのタイプに当てはまるのか、気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは代表的な歯並びのタイプとその特徴、そしてそれぞれが抱える潜在的なリスクを詳しくご紹介します。
ご自身の歯並びと照らし合わせながら読み進めていただくことで、現状の問題点をより深く理解し、将来の後悔を避けるための一歩を踏み出すきっかけにしてください。ぜひセルフチェックのつもりでご覧ください。
叢生(そうせい)・八重歯
叢生(そうせい)とは、顎のスペースに対して歯の大きさが不均衡であったり、歯が生える方向が悪かったりすることから、歯がデコボコに重なり合って生えている状態を指します。いわゆる「乱ぐい歯」と呼ばれることもあり、日本人に多く見られる不正咬合の一つです。特に、犬歯(前から3番目の歯)が唇側に飛び出して生えている状態を「八重歯」と呼び、これも叢生の一種とされています。
この叢生のもっとも大きなリスクは、歯の重なりやデコボコの部分に歯ブラシが届きにくく、磨き残しが多くなることです。その結果、虫歯や歯周病のリスクが格段に高まります。また、見た目の問題から、人前で口元を隠したり、思いっきり笑えなかったりといった精神的なコンプレックスにつながることも少なくありません。
上顎前突(じょうがくぜんとつ)・出っ歯
上顎前突(じょうがくぜんとつ)は、一般的に「出っ歯」と呼ばれ、上の前歯が下の前歯よりも大きく前に突き出ている状態を指します。具体的には、上の前歯が下の前歯より6mm以上前に出ている場合や、上の顎自体が前に出ている場合に診断されます。
この歯並びは、見た目の問題だけでなく、さまざまなリスクを伴います。まず、転倒時などに前歯を強くぶつけてしまい、折れたり欠けたりする危険性が高まります。また、唇が閉じにくくなるため、常に口呼吸になりがちです。口呼吸が続くと口の中が乾燥し、唾液による自浄作用が低下するため、虫歯や歯周病、口臭の原因になります。さらに、横顔のライン(Eライン)にも影響を与え、顎が引っ込んでいるように見えるなど、見た目のコンプレックスにつながることも少なくありません。
下顎前突(かがくぜんとつ)・受け口
下顎前突(かがくぜんとつ)は、一般的に「受け口」と呼ばれ、下の前歯が上の前歯よりも前に出ている噛み合わせの状態を指します。成長の過程で下の顎が上顎よりも過剰に成長したり、上の顎の成長が不十分であったりすることが原因となることが多く、遺伝的な要因が関係しているケースも少なくありません。
受け口は、食べ物を前歯でうまく噛み切れないという咀嚼機能の問題を引き起こします。そのため、奥歯に過度な負担がかかったり、消化不良の原因になったりすることもあります。さらに、「サ行」や「タ行」といった発音がしにくくなる発音障害が生じることもあり、コミュニケーションに影響が出る可能性もあります。また、常に下の顎が前に突き出た状態になるため、顎関節に負担がかかりやすく、顎関節症のリスクも高まります。
開咬(かいこう)
開咬(かいこう)とは、奥歯をしっかりと噛み合わせたときに、上下の前歯が噛み合わずに隙間ができてしまう状態を指します。前歯が完全に接触しないため、食べ物を前歯で噛み切ることが難しく、常に奥歯に過度な負担がかかることになります。これにより、奥歯のすり減りや、奥歯の虫歯・歯周病のリスクが高まる可能性があります。
また、前歯の隙間から息が漏れるため、発音が不明瞭になりやすいという問題もあります。特に、「サ行」や「タ行」の発音がしにくくなることが多く、滑舌の悪さにつながることがあります。さらに、常に口が閉じにくい状態になるため、口呼吸の原因となりやすく、口内環境の悪化による虫歯や歯周病、口臭のリスクも高まります。
空隙歯列(くうげきしれつ)・すきっ歯
空隙歯列(くうげきしれつ)は、一般的に「すきっ歯」と呼ばれ、歯と歯の間に隙間ができてしまっている状態を指します。歯の大きさが顎のサイズに対して小さい場合や、歯が本来あるべき位置にきちんと並んでいない場合などに生じます。特に前歯に隙間があるケースが多く見られます。
すきっ歯の主なリスクの一つは、その隙間に食べ物が詰まりやすいことです。これにより、虫歯や歯周病の原因となる歯垢が溜まりやすくなります。また、隙間から息が漏れるため、「サ行」や「タ行」などの発音がしにくくなり、滑舌が悪くなることがあります。見た目の問題としても、人前で思いっきり笑うことに抵抗を感じたり、口元を隠す癖がついたりするなど、精神的なコンプレックスにつながることも少なくありません。
歯並びが悪くなるのはなぜ?主な原因を解説
歯並びが悪くなる原因は一つではなく、生まれたときからの「先天的な要因」と、日々の生活習慣による「後天的な要因」が複雑に絡み合って生じることがほとんどです。ご自身の歯並びの状態が、どのような原因で引き起こされているのかを知ることで、今後の対策や治療を検討するきっかけになるでしょう。
先天的な原因(遺伝など)
歯並びの乱れには、親から子へと受け継がれる遺伝的な要素が大きく関わっていることがあります。特に、顎の骨の大きさや形、そして歯の大きさといった骨格的な特徴は遺伝しやすい傾向にあります。例えば、顎が小さすぎるのに歯のサイズが大きい場合、歯が顎のスペースに収まりきらず、デコボコに生えてしまう「叢生」の状態になることがあります。
また、上下の顎の成長バランスに偏りがある場合も、噛み合わせの悪さにつながることがあります。親御さんから「自分も出っ歯だった」「受け口で悩んだ」といった話を聞くことがあるかもしれませんが、それは顎の骨格や歯の形態が遺伝している可能性を示唆しているのかもしれません。しかし、歯並びの全てが遺伝によって決まるわけではなく、後天的な要因も大きく影響するため、遺伝だからと諦める必要はありません。
後天的な原因(口周りの癖や習慣)
歯並びは、生まれた後の日々の習慣や癖によっても大きく左右されます。特に、幼少期の指しゃぶりや爪を噛む癖は、長期間にわたって歯に不適切な力が加わり続けるため、歯並びを乱す大きな原因となりえます。成長してからも、無意識に行っている「舌で前歯を押す癖」や「唇を噛む癖」、「頬杖をつく習慣」なども注意が必要です。これらの癖は、少しずつ歯の位置をずらしたり、顎の成長に影響を与えたりして、徐々に歯並びの悪化を招くことがあります。
また、口呼吸も歯並びに悪影響を与える要因の一つです。口呼吸が続くと、口周りの筋肉が緩み、顎の発育が阻害されたり、歯が外側に傾斜しやすくなったりすることがあります。さらに、虫歯や歯周病によって歯を失った際に、そのスペースを放置してしまうと、残りの歯が移動して噛み合わせが悪くなることもあります。これらの後天的な原因は、日々の生活の中で意識的に改善していくことで、歯並びの悪化を防いだり、矯正治療の効果を高めたりすることにつながります。
後悔しないための選択肢:歯列矯正で得られるメリット
これまで歯並びを放置することで起こりうる様々なリスクについて見てきましたが、そうした悩みを解決し、「後悔」を「満足」へと変える具体的な方法が歯列矯正です。歯列矯正は単に歯をきれいに並べるだけでなく、皆さまの将来の健康や自信、さらには社会生活の質までをも向上させる可能性を秘めています。このセクションでは、歯列矯正がもたらすポジティブな変化について、具体的にどのようなメリットがあるのかを詳しく解説していきます。
見た目の改善で自信が持てるようになる
歯列矯正がもたらす最大のメリットの一つは、やはり見た目の改善です。歯並びのコンプレックスが解消されることで、人目を気にせず、心から自然な笑顔を見せられるようになります。例えば、これまでは口元を隠して笑っていた方でも、矯正後は自信を持って口角を上げられるようになるでしょう。
この見た目の変化は、自己肯定感の向上に直結します。ビジネスシーンでは、清潔感のある口元と明るい笑顔は第一印象を大きく左右し、商談やプレゼンテーションでより積極的になれるでしょう。プライベートにおいても、友人やパートナーとのコミュニケーションが円滑になり、写真撮影をためらうこともなくなるかもしれません。このように、歯列矯正は皆さまの社会生活や人間関係においても、前向きな変化をもたらすきっかけとなるのです。
虫歯や歯周病のリスクを軽減できる
歯並びが悪いと、歯が重なり合っていたり、デコボコしていたりする部分に歯ブラシが届きにくく、歯垢(プラーク)が溜まりやすくなります。これが虫歯や歯周病のリスクを高める大きな要因となっていました。しかし、歯列矯正によって歯並びが整うと、このような磨き残しが起きやすい場所が解消され、日々のセルフケアが格段にしやすくなります。
歯磨きがしやすくなることで、歯垢を効率的に除去できるようになり、結果として虫歯や歯周病の根本的なリスクを大幅に低減できます。これは、将来にわたる皆さまのお口の健康を守るための「投資」と言えるでしょう。きれいな歯並びは、見た目だけでなく、口腔内の健康維持にも不可欠なのです。
しっかりと噛めるようになり、全身の健康につながる
歯並びの改善は、お口の中だけでなく、全身の健康にも良い影響をもたらします。上下の歯が正しく噛み合うことで、食べ物をしっかりと噛み砕く「咀嚼機能」が向上します。食べ物が細かく砕かれることで胃腸への負担が軽減され、消化吸収が促進されるため、胃もたれや消化不良といったトラブルの改善が期待できます。
また、噛み合わせのバランスが整うことで、顎にかかる負担も均等になります。これまで原因不明だった慢性的な頭痛や肩こりが、実は噛み合わせのズレから来ていたというケースも少なくありません。歯列矯正によって顎への負担が軽減されることで、これらの症状が改善される可能性があります。口の健康は全身の健康の入り口であり、正しい噛み合わせは皆さまの全身の調子を整える基盤となるのです。
大人になってからでも遅くない!自分に合った矯正方法を見つけよう
「歯列矯正は子どものうちにするもの」と考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、大人になってからでも歯列矯正を始める方はたくさんいらっしゃいます。特に、仕事や社会生活で忙しい20代、30代の方でも、現在のライフスタイルを大きく変えることなく始められる治療法があるため、諦める必要はありません。ここからは、代表的な矯正方法として「マウスピース矯正」と「ワイヤー矯正」をご紹介し、それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。自分に合った矯正方法を見つけることで、これまで抱えていた歯並びの悩みから解放され、自信を持って毎日を過ごせるようになります。
マウスピース矯正:目立ちにくく、取り外しが可能
近年、特に人気を集めているのがマウスピース矯正です。これは、透明なプラスチック製のマウスピースを装着して歯を少しずつ動かしていく治療法で、その最大の魅力は「目立ちにくい」点にあります。人前で話す機会が多い方や、見た目を気にされる方にとって、矯正していることを周囲に気づかれにくい点は大きなメリットと言えるでしょう。
また、マウスピースはご自身で簡単に取り外すことができるため、食事の際に装置が邪魔になることもありませんし、歯磨きも普段通りに行えます。これにより、口の中を清潔に保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクを軽減できることも大きな利点です。さらに、金属製の装置を使用しないため、口内炎ができにくく、ワイヤー矯正に比べて痛みが少ないと感じる方も多くいらっしゃいます。
ただし、マウスピース矯正を成功させるためには、1日20時間以上という装着時間を守る自己管理が不可欠です。装着時間が不十分だと計画通りに歯が動かず、治療期間が延びてしまう可能性があります。また、重度の叢生や顎の骨格に大きな問題がある場合など、症例によっては適用できないこともあるため、まずは歯科医師に相談してご自身の歯並びがマウスピース矯正に適しているかを確認することが重要です。
ワイヤー矯正(表側・裏側):幅広い症例に対応可能
ワイヤー矯正は、長い歴史と豊富な実績を持つ伝統的な矯正治療法です。歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる小さな装置を取り付け、そこに「ワイヤー」を通して少しずつ歯を動かしていく方法で、複雑な歯並びや重度の不正咬合にも対応できる「適応範囲の広さ」と「確実性」が最大のメリットと言えます。
ワイヤー矯正には、大きく分けて歯の表側に装置を取り付ける「表側矯正」と、歯の裏側に装置を取り付ける「裏側矯正」の2種類があります。表側矯正は、装置が目立つというデメリットがありますが、比較的費用を抑えることができ、治療期間も安定している傾向にあります。一方、裏側矯正(舌側矯正とも呼ばれます)は、装置が外から見えないため、見た目を気にせずに矯正治療を進めたい方に選ばれています。ただし、裏側矯正は高度な技術が必要となるため、表側矯正に比べて費用が高くなる傾向があり、舌が装置に触れることによる違和感や、滑舌に一時的な影響が出ることがあります。
いずれのワイヤー矯正も、治療開始直後やワイヤー調整後に歯が動く痛みや、装置が口の粘膜に擦れて口内炎ができる可能性がありますが、多くの場合、数日で慣れていきます。また、装置の間に食べ物が挟まりやすくなるため、普段よりも丁寧な歯磨きが必要になりますが、歯科医院で適切な清掃指導を受けることで、口腔内を清潔に保つことは十分に可能です。
矯正治療を始める前に知っておきたいこと(Q&A)
歯並びの矯正は、見た目だけでなく、日々の健康や将来のライフスタイルにも大きく関わる大切な選択です。しかし、「どれくらいの期間かかるのだろう」「費用はどのくらい必要なの?」「治療中に痛みは伴うのだろうか」といった、具体的な疑問や不安を抱えている方も少なくありません。このセクションでは、皆さんが矯正治療を検討する上でよく抱くであろう疑問に対し、分かりやすくお答えしていきます。これらの情報が、皆さんの不安を解消し、前向きな一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
Q1. 治療期間と費用の目安は?
矯正治療にかかる期間と費用は、皆さんの歯並びの状態や選択する治療方法によって大きく異なります。一般的に、全体的な歯並びを整える全体矯正では1年から3年程度の期間を要することが多く、部分的に気になる箇所だけを矯正する部分矯正であれば、数ヶ月から1年程度で治療が完了することもあります。
費用についても、治療方法や症例の難易度によって幅がありますが、数十万円から百万円以上かかるケースも珍しくありません。高額な治療となるため、多くの歯科医院では、治療開始前に費用の総額を明確に提示する「トータルフィー制度」を導入しています。また、経済的な負担を軽減するために「デンタルローン」の利用や、所得税から医療費が控除される「医療費控除」の対象となる場合もありますので、まずは歯科医師に相談し、ご自身の歯並びに合った治療計画と費用について具体的な見積もりを取ることが重要です。
Q2. 治療中の痛みはどのくらい?
矯正治療では、歯を少しずつ動かしていくため、装置を装着した直後や調整した後に、締め付けられるような痛みや、物を噛んだ時に痛みを感じることがあります。痛みの感じ方には個人差がありますが、通常は装置の調整後2日から3日をピークに、徐々に和らいでいくことがほとんどです。この痛みは、歯が動いている証拠でもありますので、過度な心配は不要です。
もし痛みが強く、日常生活に支障が出るような場合は、市販の痛み止めを服用したり、歯科医師に相談して適切な対処法を検討してもらうことが可能です。最近では、マウスピース矯正のように、従来のワイヤー矯正に比べて痛みが少ないとされる治療法もありますので、痛みに不安がある方は、治療方法を選ぶ際に歯科医師に相談してみましょう。
Q3. 相談だけでも大丈夫?
矯正治療を検討されている方の中には、「いきなり治療を始めるのはハードルが高い」「まずは話だけ聞いてみたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。ご安心ください。多くの歯科医院では、治療を始めるかどうかを決めていなくても、気軽に相談できる「無料カウンセリング」を実施しています。
無料カウンセリングでは、ご自身の歯並びの状態を専門家が診察し、どのような治療法が考えられるか、期間や費用の概算はどのくらいかなど、具体的な情報を得ることができます。複数の医院でカウンセリングを受けて比較検討することは、ご自身に合った歯科医院や治療法を見つける上で非常に有効な方法です。まずは一歩踏み出して、専門家のアドバイスを聞いてみることから始めてみましょう。
まとめ:将来の健康と自信のために、今できる一歩を踏み出そう
歯並びに関する悩みは、単なる見た目の問題ではなく、虫歯や歯周病、口臭、顎関節症、さらには頭痛や肩こり、消化不良といった全身の健康問題にまで発展する可能性があります。人前で思いきり笑えない、コミュニケーションに自信が持てないといった精神的なストレスも、日常生活に影を落とす大きな要因となり得ます。これまでのセクションで、ご自身の歯並びが抱えるリスクについて具体的にご理解いただけたのではないでしょうか。
しかし、ご安心ください。これらのリスクは、歯列矯正によって改善し、未来の自分への大きな「投資」に変えることができます。歯並びが整うことで、見た目のコンプレックスから解放され、自信を持って人前で振る舞えるようになるだけでなく、日々のオーラルケアがしやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを大幅に軽減できます。さらに、噛み合わせが改善されれば、咀嚼機能の向上から全身の健康状態まで、ポジティブな変化が期待できます。
「いつかやろう」と考えている間にも、歯並びの悪さが引き起こす問題は進行しているかもしれません。マウスピース矯正やワイヤー矯正など、現代では多様な治療法があり、ライフスタイルに合わせて選択することが可能です。悩んでいるなら、まずは専門家である歯科医師に相談し、ご自身の歯並びの状態や考えられる治療法について話を聞いてみることが、後悔のない未来につながる最初の一歩となります。今、その一歩を踏み出すことが、将来の健康と自信を手に入れるための最良の選択となるでしょう。
少しでも参考になれば幸いです。
自身の歯についてお悩みの方はお気軽にご相談ください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
監修者
東京歯科大学卒業後、千代田区の帝国ホテルインペリアルタワー内名執歯科・新有楽町ビル歯科に入職。
その後、小野瀬歯科医院を引き継ぎ、新宿オークタワー歯科クリニック開院し現在に至ります。
また、毎月医療情報を提供する歯科新聞を発行しています。
【所属】
・日本放射線学会 歯科エックス線優良医
・JAID 常務理事
・P.G.Iクラブ会員
・日本歯科放射線学会 歯科エックス線優良医
・日本口腔インプラント学会 会員
・日本歯周病学会 会員
・ICOI(国際インプラント学会)アジアエリア役員 認定医、指導医(ディプロマ)
・インディアナ大学 客員教授
・IMS社VividWhiteホワイトニング 認定医
・日本大学大学院歯学研究科口腔生理学 在籍
【略歴】
・東京歯科大学 卒業
・帝国ホテルインペリアルタワー内名執歯科
・新有楽町ビル歯科
・小野瀬歯科医院 継承
・新宿オークタワー歯科クリニック 開院
新宿区西新宿駅徒歩4分の歯医者・歯科
『新宿オークタワー歯科クリニック』
住所:東京都新宿区西新宿6丁目8−1 新宿オークタワーA 203
TEL:03-6279-0018